みなさん、こんにちはこんばんは!Rinです。
今回は、久しぶりにTEDの紹介動画になります。
TEDとは、様々な分野のスペシャリストが、ある特定のことについてスピーチをする動画で、英語、しかも無料で動画を閲覧することができます。
TEDは英語学習には最適の動画だと思いますし、英語+色々な知識を身につけられるので、個人的に一石二鳥だと思います。
既に12本のTED動画を紹介していますが、今回皆さんに紹介するのは、サイモン・シネックの「優れたリーダーはどうやって行動を促すか」になります。
この記事を読めば、
「私達が行動を促される要因となるものは一体何なのか?」
「説得したい人に、何をすれば相手はついてきてくれるのか」
「多くの人は、なぜアップル製品を魅力的に感じるのか」
などがわかりますよ!
TED!優れたリーダーは〇〇をして行動を促す!サイモン・シネック
こちらの動画はTEDでも多くの視聴者が観ているスピーチでもあり、既にこの動画を知っている方はいるのではないかと思います。
今回、スピーチをするサイモン・シネックは、イングランド出身のコンサルタント、モチベーションコーチ、著述家であり、アメリカで人気のコンサルタントです。
今回、彼は「優れたリーダーが用いる、人々に行動を促す方法」について説明しています。
この、人々に行動を促す方法ですが、実はとてもシンプルなものです。
そんなシンプルなものですが、そういった考えを知ることによって、相手を上手く動かして良い方向にコントロールすることができると、彼は言います。
そういった優れたリーダーの例で、アップルやキング牧師、ライト兄弟などを例に挙げています。
時間は約18分とやや長めですが、最低1回は観る価値のある動画といえます。
このあと、このスピーチをまとめたものを載せますが、時間のある方はまず最初に動画の方を閲覧していただきたいです。
アップルが他のコンピューター会社よりも革新的な理由
物事がうまく行かなかったとき、常識を全てひっくり返すようなことを 誰かが成し遂げたときに それをどう説明しますか?
どうしてアップルは他の競合よりも革新的なのでしょうか?
アップルは他と同じコンピューター会社に変わりはなく、同じような人材、代理店、コンサルタントメディアを使用しています。
それなのに、なぜアップルは他の会社と違う、何かがあるように見えるのでしょうか?
アップルに限らず、キング牧師はなぜ市民権運動を指導できたのか?ライト兄弟がなぜ有人動力飛行を達成できたのか?
ゴールデンサークル
アップルが革新的な理由、キング牧師、ライト兄弟が成功した理由、それはある要因が働いています。
私は3年半前に発見しました。
発見したことはあるパターンです。
アップル、キング牧師、ライト兄弟どれも優れたリーダーは、考えて行動し伝える方法がまったく同じということです。
そしてその方法は、他の人達と全く正反対になります。
こういった方法を私は定式化し、ゴールデンサークルと読んでいます。
なぜ?(Why)どうやって?(How)何を?(What)(Whyが一番内側でその次にHow,Whatがくるサークル)
Why→How→What
私達は、どの組織にせよ、自分たちが何をしているのか(What)わかっていてどうやるかを(How)わかっている人もいます。
ですが、「なぜやっているのか」(Why)がわかっている人や組織は非常に少ないのです。
ちなみに利益はなぜの答えではないです。それは結果を意味します。
「なぜ?」(Why?)というときには、目的を問います。
何のために、何を信じていて、組織の存在する理由とは?なぜそれが大事なのかなど。
ですが、実際私達が考えて行動して伝える方法は、外から中になります。
What→How→Why
私達は明確なもの(What)から曖昧なもの(Why)に向かいがちですが、
優れたリーダーや組織は、考えて行動し伝えるときに中から外へ向かうのです。
Why→How→What
アップルが私達に興味を持ち、購入してもらうために使う方法とは
もしアップルが他のコンピューター会社と同じだったらこんなCMをつくるでしょう。
「我々のコンピューターは素晴らしく美しいデザインで、簡単に使うことができます。それにユーザーフレンドリーですよ。おひとついかがですか?」
私達の多くはこういった風に伝えますが、これでは欲しい気持ちにもなりません。
多くの人が、何をしてどう違い優れているか、そういったことを伝えて相手になにかしらの行動を期待します。
アップルなら、こう伝えるでしょう。
「我々のすることはすべて 世界を変えるという信念で行っています。
違う考え方に価値があると信じています。
私たちが世界を変える手段は 美しくデザインされていて、簡単に使えて親しみやすい製品です
こうして素晴らしいコンピュータができあがりました」
1つ購入したくありませんか?全然違いますよね?
ただ、情報の順番を逆にしただけです。
これが示すのは、私達は
「何を」ではなく 「なぜ」に動かされるということです。
競合会社のゲートウェイやデルなども、アップルと同等の優れた技術を活かして、製品を売り出しましたが、全然売れませんでした。
なぜなら、彼らはWhatから伝えることをしたからです。
人は、「何を」ではなく、「なぜ」に動かされるからなんです。
ライト兄弟が成功した理由
もしあなたが雇う側だとしたら、単に仕事を求めている人をは雇うのではなく、自分の信念を信じてくれる人を雇いましょう。
仕事ができるというだけの理由で採用した人はお金のためだけに働くでしょうが、あなたの信念を信じてくれる人を雇ったら、その人は血と汗と涙を流して働くのです
ライト兄弟を例にして見ていきましょう。
まずライト兄弟の話をするときに、サミュエルラングレーの話を合わせてしたいのですが、彼を知っている方はいますか?
おそらく知らない方が多いでしょう。
20世紀初頭には、有人動力飛行の追求をだれもが試みていました。
サミュエルは成功のレシピというものを持ち合わせていました。
誰かに
「製品や会社が失敗した理由は何ですか?」と聞いたとしたら、 返ってくる答えはいつも 決まって、同じ3つの項目です。
資金不足 人材不足 市場環境の悪化
いつもこの3点ですが、サミュエルラングレーは 5万ドルの資金を陸軍省から与えられ 飛行機械を開発していたので資金は問題無し。
ハーバード大に在籍してスミソニアン博物館で働いていた彼は人脈も豊富。
市場の環境は絶好調で、ニューヨークタイムズは彼を追い掛け回し、みんなラングレーを応援していたのです。
ではどうして皆さんはサミュエルラングレーのことを聞いたことがないのでしょうか?
彼に比べて、オハイオ州デイトンに住んでいたライト兄弟のオーヴィルとウィルバーは成功のレシピを持ち合わせていませんでした。
お金がなくライト兄弟のチームの誰ひとりとして 大学を出てはいませんでした。
オーヴィルとウィルバーも違いました。
そしてニューヨークタイムズに追いかけまわされていません。
違っていたことは
オーヴィルとウィルバーが大義と 理想と信念に動かされていたということです。
彼らはもしこの飛行機械を 作り上げることができたら それは世界を変えることになるだろうと信じていたのです。
サミュエル ラングレーは違っていました。
彼が求めていたのは富と名声です。
それによって得られるものが目的であり、彼は富を追求していたのです。
そしてどうなったかというと、
ライト兄弟の夢を信じた人々は 血と汗と涙を流して共に働きました。
もう一方のチームはただ給与のためだけに働きます。
そしてついに 1903 年の12月17日、ライト兄弟は初飛行に成功。
そのことが広く伝えられたのは数日経った後です。
そしてラングレーの動機が適切でなかったことを示すさらなる証拠は、ライト兄弟が飛行した日に彼は諦めたのです。
彼は「彼らはよくやった 我々の手でもっと改良してやろうじゃないか」 とも言えたはずです。
でもそうはせず 一番になれず金持ちになれず有名にもなれなかったために彼は諦めました
イノベーションの普及の法則とは
イノベーションの普及の法則と呼ばれるものがあります。
人口の2.5%は イノベーター、13.5%はアーリー アダプタと 呼ばれる人たちです。 34%はアーリー マジョリティー 、レイトマジョリティーにラガードと続きます。
マスマーケットで成功したい、もしくはアイデアを幅広く受け入れて欲しいなら、臨界点である 15から18パーセントの市場浸透率が必要になります。
私はよく「新しいビジネスのコンバージョンはどれくらい?」と尋ねるのですが、相手は「10%です」と自慢げに教えてくれます。
10パーセントの顧客を得るところまではいけます。
自分から飛びついてくれる人が10%程いるのですが、彼らは直感でただ飛びついてきます 。
問題なのは売り込まなくとも飛びつく人と食いついてこない人の違いです。
ここにある小さなギャップをどう埋めていくかが問題になります。
イノベーターとアーリーアダプターは自分の直感に従って決めて、彼らは世界に対して信じることに基づいて直感的に判断するのを好む傾向があります。たとえ入手が難しくても気にしません。
彼らはiPhone が登場した日に 6時間並んで買ったり、最初の薄型テレビに 400万円払うのです 。
彼らがそうするのは技術がすごいのが理由ではなく自分たちのためで、一番乗りをしたいのです。
人は自らの信じることを 示すために行動します。
iPhone を買うために 6 時間も列に並んで 立ちっぱなしで過ごすのは、彼らが世界について信じていることのためです。
イノベーションの普及の法則に関する有名な例と失敗例
イノベーションの普及の法則にまつわる有名な例と失敗例について紹介します。
まずは失敗例から話します。
TiVoによる失敗例
TiVo が登場したのは今から8~9年前で、市場に投入されている唯一の高品質製品でした。
資金調達も極めて順調で、市場の状況もすばらしかったのですが、商業的には失敗でした。
株式公開をしたときの株価は30~40ドルでしたが それから急落して10ドル以上で取引されることはありませんでした。
お分かりのように TiVo が製品を投入したとき、彼らはそれが「何か」Whatを説明したのです。
「生放送を一時停止したりCMをスキップしたり巻き戻して見たりできるテレビです どんな番組が好きかを 頼まなくとも記憶してくれます」 疑い深い大衆はそれを聞いて思うのです。
「信じられないね、そんなのいらないよ気に入らない」
もしTiVoがこんな風に言っていたらどうなったのでしょうか?
「自分の生活のあらゆる側面を自分でコントロールしたいという方には ぴったりの製品が ここにあります。
生放送を一時停止したりCM をスキップしたり 好みの番組を記憶します 」
何回も言いますが、人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされるのです。何をするかは信じることを 示す限りにおいて意味を持ちます。
キング牧師の成功例
今度は イノベーションの普及の法則が うまく行った例です。
1963 年の夏、25万人もの人が集まってワシントンの通りを埋め尽くし キング師の演説に耳を傾けました。
招待状が送られたわけではなく日にちを告知するウェブサイトもなくはたしてどうやったのでしょうか?
キング師だけが偉大な演説家というわけでもなく、市民権運動以前のアメリカで彼だけが 苦しんでいたわけではありません。
実際彼のアイデアのなかにはひどいものもありました。
でも彼には才能があったのです。
彼はアメリカを変えるために何が必要かなどを説かず、彼は自分が信じることを語りました。
「私は信じている 信じている 信じている」 と語りました。
彼が信じることを信じた人たちが、彼の動機を自らの動機として他の人にも伝えていったのです。
さらに多くの人々に伝えるため組織を作った人もいました。
そしてその結果、25万人が集まったのです。
その中でキング師のために集まった人ゼロで、みんな自分自身のために集まりました。
キング牧師はこの世界には 2種類の法があると信じていました。
神によって作られた法と人によって作られた法。そして人が作った法がすべて神の法と整合するまでは世が公正になることはないと信じていたのです。
リーダーと導く人の違いとは
リーダーと 導く人は違います。
リーダーというのは権威や権力の座にある人。
でも導く人というのは皆を動かす人のことです。
たとえそれが個人であれ組織であれ、我々が導く人に従うのはそうしなければならないからではなくそうしたいからです。
導く人に従うのは 彼らのためでなく自分自身のためです。
そして「なぜ」から始める人が 周りの人を動かしさらに周りを動かす人を見出せる 力を持つのです。
感想!
私がこのサイモン・シネックの動画を観たのは、随分と前なのですが、今回記事を作成するにあたってもう一度みる機会があり、彼の考えを再確認することができました。
アップルが人気で常に革新的なのも、Whyという考えを大切にしていたからなんですね。
普段はWhatやHowを追求しがちですが、Whyを重要視して、スピーチで出てきたゴールデン・サークルのようにWhy→How→Whatの順で考えてみるとブランディングできたりマーケティングで成功したりするのかもしれません。
この動画はTEDの中でも観られているスピーチなので、既に観たことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、2回目、3回目というかたは、再確認として観て頂けたら嬉しいです!
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