ー世界へのDOORー

アメリカ留学経験済みの筆者が英語や留学、海外の文化等を紹介したり、自分自身が興味あるものをひたすら記すブログです。

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<TED>英語!多さ=不幸せをもたらす!?選択のパラドックス

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みなさん、こんにちは!Rinです!
今回は、TEDを学ぼう!解説しますシリーズの第3弾になります!

1と2を見ていない方はこちらをどうぞ!

www.rin-world.com

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以前にも話しましたが、TEDは私が留学時代のときから今でも観ている、無料で英語を学べる+ためになることを学べる動画サービスです!

英語のリスニング勉強にもなりますし、心理学や経済学などのいろいろなジャンルを学ぶことができるので、個人的にお気に入りの動画サービスです(*^^*)

 今回は、バリー・シュワルツというアメリカの心理学者がプレゼンする、
多さ=幸せとは限らない?むしろ不幸をもたらす?選択のパラドックスの動画について紹介していきたいと思います!

現代は物の多さや、それに伴って選択する多さや回数も増えてきている。一見多いことや選択肢が増えることは良いことのように思えるかもしれません。ですが、その選択肢の多さが逆に私達に考える時間を与え、ついには不幸をもたらすのではないか?

大まかに言うと、このようなトピックになっています。
動画の時間は19分37秒と、1,2で紹介した動画よりはやや長めのものになりますが、比較的聞きやすい英語で、英語の勉強としても最後まで聞けるのではないかと思います。

 

選択肢が多いほど幸せになるという考え

www.ted.com

今回のプレゼンをするバリー・シュワルツはまず、西欧の産業社会全てにあてはまる公式定説から話をはじめます。
その定説とは、私達人間を最大限に繁栄させたいなら、個人の自由を最大限にすることが大事という定説です。

自由というものを最大限に獲得するためには、選択肢を最大限に与えるということだと。
それが私達を幸せにしてくれるものだという考えが今日の産業社会にあります。

選択肢が多いほど自由になれて、自由度が増すと、私達人間は繁栄する。
この考えは、今の社会に広く浸透していて私達の生活にも取り入れられています。

選択肢が多すぎる今の時代 

スーパーの商品棚

バリーは彼がよく行くスーパーの選択の多さについて例を出しています。

そのスーパーではサラダのドレッシングは175種類のドレッシングがあり、それに追加して10種類のエキストラバージンオリーブオイルと12種類からなるバルサミコ酢もあります。
ドレッシングの種類の多さからもわかるように、多くの選択肢から自分の好みのものを選ぶこともできます。
また、携帯電話も多種多様な携帯が用意されていて、無限の選択肢といっても過言でありません。

患者の自己決定権と選択の多さ、それははたして患者に利益をもたらすのだろうか

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上にあげた購買活動以外にも、人生の中で選択しなければいけない場面がたくさんあります。
たとえば医療の選択の面で、医者に診療してもらったときに、AとBの選択肢などを患者に選ばせるということがおこっています。
選択をできる、患者が決めることができるということは自己決定権に繋がり、一見いいようにも思えます。ですが、そういった選択ができるということで何が起こっているのかというと
患者が決めなければいけない決断の権利の重荷や、医者よりも知識の少ない患者に選択を委ねてしまっているという悪い点もおこっているのです。

結婚に関してもそう、昔は結婚のことを考えるときに、誰と結婚するかであって、それをいつするか、その後はどうするかなどはあまり考えられていませんでした。今は結婚をするべきかしないべきか、子どもが先か?キャリアが先か?など、昔以上に選択をしなければいけない時代になっています。

多すぎる選択肢は、選択を難しくさせ、不幸にさせる

たくさんのDOOR

バリー・シュワルツは、選択があまりにも多いと、かえってその選択を困難なものにし、悪い影響が出るといいます。主な理由として3つあげています。

1 選択が多いと、無力感が生まれる

人間はあまりにも選択肢が多いと、選択をすることが非常に難しいと感じます。

その例として、定年後の投資信託について述べています。
それは、会社が提示する投資信託が10件上がるごとに参加率は2%落ちたという結果が出たのです。
50件の投資信託を提示すると、5件提示したときよりも10%少ない社員が参加をするということになります。
つまり多く提示をすることによって参加する人も少なくなっています。

理由は、50件もの多い投資信託を提示されると、どれを選べばいいのかが困難になり、その難しい選択を後回しにしてしまいます。
そして、いつのまにか選択することが面倒くさくなり放棄してしまい、結局は参加しないという結果につながるのです。

2 たとえ無力感に打ち勝って決断を下しても、選択肢が多いと得られる満足感は低くなる

もし、たくさんの選択肢から選択したとしても、
選択肢が多くなるにつれて満足感は低くなるといいます。

上であげた175種類のドレッシングから一つのドレッシングを選んだとしても、選ばなかった選択肢のほうが良かったのではないかと思ってしまうことが多いのです。

もし、選んだ選択肢が良い決断だったとしても、選択肢が多くなるにつれて満足度から差し引かれていくのです。
選択肢が多ければ多いほど、自分が選んだものに対して、不満を感じやすくなる傾向があります。

3 選択肢が多いと自然と期待値が上がってしまう

選択は多ければ多いほどその期待値も比例して上がっていきます。

選択肢が一つの場合はそれしかなく全く期待などしなかったのに、
100種類などに増えるとどれかひとつを完璧であると思うようになり、自分がその中から選んだものが良いものだったとしても、その選んだ選択が完璧ではなかったのではないかと思ってしまいます。

私達の生活に選択肢を増やすことは、それらの選択肢の期待度を増大させることに繋がります。

選択肢が多い中での決断は、自分自身を責めてしまいやすくなる 

考えている女性

選択肢が多くなるほど、たとえその自分のした決断が良いものだったとしても、それに満足感が得られなかったら、人は自分自身を責めることになります。

ここ数十年で産業国では、うつ病などの症状がかなり増加しました。全部がそうとは限りませんが、そういったうつ病患者や自殺が多くなったのは、
人々の期待値が高すぎたことで経験が不満足なものになってしまっている点にあるともいえます。

選択肢はもちろんまったくないよりはあったほうがいいです。ですがそれだからといって多ければ多いほどいいという考えもあてはまりません。

産業国の大多数の考え、
選択肢の多さが私達人間に繁栄をもたらし自由にするという段階はとっくに通り越してしまい、今ここでこの考えをあらためなくてはいけないとバリーシュワルツは述べています。

選択肢過多という近代における独特の問題

選択肢過多という問題は、近代の豊かな西欧社会独特の問題であり、物質的な豊かさからきています。
こういった選択肢が多いと、実際に私達に危害を加え、より悪い方向へ導かれてしまっているのです。

こういった先進国が抱えている多くの選択肢を、選択肢の少なすぎる発展途上国、貧困国などに移すことができたら、選択肢の少なすぎる社会の人々の生活を向上させるだけではなく、私達の生活も向上させることができます。

今いちど、選択肢の多さ=繁栄、自由、幸せという考えをあらためて考え直す必要が私達産業国の問題の一つでもあります。

 

感想: 選択肢の多さは確かに選択を困難にし、厄介なものになる。

このバリー・シュワルツの動画をみて、確かにと思いました。選択肢が多い=自由、繁栄という考えは先進国の考えとしてはとっくに通り過ぎてしまい、私達はその考えを私達のためにも考え直さなくてはいけないとも思うようになりました。

1 数が多ければいいってものでもない。

実際にこの選択肢の多さについて普段自身が生活している間でもかなり経験したことがあります。

スーパーなどに行っても、ドレッシング、ソース、ケチャップなど色々な種類を選ぶことができ一つのものを大量の選択肢の中から選ぶことになります。
そういった選ぶという時間も「どれにしようかな?」「こっちのほうがいいのかな?」といろいろ考える時間を要します。そして、自分の選んだ選択をあとになって、「これでよかったのかな?」とも思うようにもなります。

よく品揃えが豊富なスーパー、色々な種類が豊富で自分のお気に入りの商品を見つけられるスーパーなどと宣伝しているところもありますが、
実際に買い物客はよく普段から買う商品を買って買い物しているようにもみえますし、提示された選択肢全てから選んでいるようにも思えません。
提供する側もそこまでそんなに種類を用意しなくてもいいのでは?コストも削減できるのでは?とも、実際に自身が品揃え豊富のスーパーなどに行ってみて思ったことです。

2 レストランでたくさんのスパゲッティの種類から選ぶというむずかしさ

実際に家族とスパゲッティの種類が豊富なイタリアンレストランに行ったときのことです。メニューをみてみると、スパゲッティの品だけで30種類以上提供しているレストランで、様々な種類のスパゲッティが写真付きで載っていました。

色々な種類があるためどれにしようか少しの間悩んでいましたが、なかなか決断をすることができません。それから数分経って親にせかされ、「じゃあこれでいいや」と、本当に自分が食べたいものかどうかわからないまま適当に選んでしまったということがありました。

選択の多さから、迷いすぎて「もうどれでもいいや^^;」という考えになってしまっていました。
色々な種類があるにもかかわらず、結果面倒くさくなって自分が食べたいものかどうかわからないものを選んでしまった、もしくは選んだはいいものの「あー、やっぱりあっちのスパゲッティのほうが美味しそうだったなあ」とメニューのことを思い返したり。そんな
経験みなさんもあるでしょうか??

3 選択肢を少なくするという考え

私達人間は生活の中で、様々な選択をしていることと思います。
その選択というものを日々しているうちに、知らない間に選択をするというストレスをかかえることの一つにもなるのかなあとも思います。

 

そういった中で、あえて暮らしをシンプルにしてみると、選択する機会も少なくなり、幸せを感じることもできるのかなあと。
最近ミニマリズム思考の方が多いのも、そういった点もあるからなのではと思います。

 

みなさんも知らない間に選択肢の多さから、無力感が生まれてしまったり、選択することについて疲れてどうでもいいやと投げ出してしまうといったことも今までであったかもしれません。
選択肢の多さ=自由、幸せという近代社会において大多数の人が持っている考えを今回の動画のようにあらためて考え直してみると、生活をよりシンプルに幸せに暮らせるかもしれません。(*^_^*)

 

この記事がみなさんにとって少しでもお役に立てたら嬉しいです!

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