ー世界へのDOORー

アメリカ留学経験済みの筆者が英語や留学、海外の文化等を紹介したり、自分自身が興味あるものをひたすら記すブログです。

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サンクコスト(コンコルド)効果とは?もったいない精神の悪い点!

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砂時計

みなさんこんにちはこんばんは!Rinです!


今回は心理学について紹介していきたいと思います!



みなさんは「もったいない精神」はありますか?

ある何かに対して、「もったいない」という精神を持つことは物などを粗末にしないで大事にするということなので、そういった心がけは良いことだと思います!

 ですが、このもったいないという考えは必ずしも良い方向に働くわけではありません!
何でもかんでも「もったいないから」という考えに固執してしまうと、違ったよくない現象が現れるんです。

その現れる現象、効果を

サンクコスト効果、コンコルド効果と言います。
今回は、その心理学、行動経済学からみた効果と一緒に「もったいない心理」が引き起こす悪い現象について説明していきたいと思っています。


記事を読み終わったら、

・サンクコスト効果とコンコルド効果について
・日常、ビジネス、恋愛の様々な場面に潜むサンクコスト、コンコルド効果について
・サンクコスト効果、コンコルド効果の対策方法


知ることができます!

ちなみに、この効果はアメリカの留学時代の心理学で習ったものです。
なるほど!とその時心理学ノートに書きためていたもので、
この効果は日常から仕事恋愛まで幅広く効果があらわれているので、皆さんにもぜひ知ってもらいたく今回書くことにきめました!

 

サンクコスト効果、コンコルド効果とはとはなに?

サンクコスト、コンコルド効果は名前は違えどちらも同じ効果を指しています。


サンクコストは英語でSunk(沈む) Cost(費用)と表し、


取り戻すのが不可能になった時間やお金などの投資費用のことを意味します。

大体の人はこの効果を知らないで、気づかぬうちに判断を誤って悪い方向に向かってしまう方たちが多いです。

コンコルド効果の名前の由来となったもの、その理由 

飛行機

コンコルド効果はサンクコストと同じ効果だと述べましたが

そのコンコルドという名前は実際にあったあるものから来ていて、それが理由でこのコンコルド効果という名前をつけられたんです。

そのあるものとは、コンコルドという超音速旅客機からきています。

イギリスとフランスは1962年、このコンコルドと名付けられた飛行機の開発を始めます。
開発当初は、その高性能さや近未来を感じさせるデザインから人気を呼んで、世界の到るところから100機以上の注文が入ったり、好調でした。

しかし、開発を進行中にコンコルドの思わぬ悪い条件を発見します。


それは、

普通の飛行機よりも長い滑走路が必要なこと
小型機なので、定員数が100人ほどしか乗れない
燃費が著しく悪い

などです。

またさらに悪いことに、小型な旅客機から定員数の多い大型旅客機に需要が高まったため、
注文の数も少なくなり、キャンセル続きになりました。

このままの悪いコンディションの中、開発をそのまま続けたらどれくらいの金額がかかるのか計算したところ、このまま開発を進めると、巨額の大赤字になると判明します。

このままプロジジェクトを続けるよりは、
この時点で開発をやめて、旅客機の会社に賠償金や違約金を払ったほうが安い費用ですむほどです。

それにもかかわらず、コンコルドの開発はやめることなく続行されました。


なぜなら、開発中の彼らは
・これまでコンコルドに投資した金額や時間労力
・悪条件になってしまった責任の追求

 

のことを考えてそのまま進行し続けてしまったのです。

誰もがやめた方がいいのにとわかるかもしれませんが、プロジェクトはそのまま続き、結果的に途中で終わらせるよりももっと莫大な大赤字になってしまい、

コンコルドのプロジェクトは大失敗に終わりました。
その時の金額は、数千億円の開発費用に対して、数兆円の大赤字だったとか。


意地やプライドがあったために、続けたのもあると思うのですが、どう考えても途中でやめた方が赤字の金額も膨らまなかったはずです。

このように、
今まで進行していたものにかけた時間や金額などを回収しようとして、もしくはもったいないと感じてしまって、結果的に途中でやめるよりも悪い結果を引き起こしてしまうことを、
実際の経験からコンコルド効果と名付けられることになったのでした!

サンクコスト、コンコルド効果にかかりやすい人

これらのもったいないと思う心理、なんとか回収しようとする心理は

主に成人の男女にかかる効果です。

損得勘定のない、もしくはわからない赤ちゃんや子供、動物はこのサンクコスト、コンコルド効果があらわれることはありません。

基本的に大人になるにつれて、損をしたくない、もとをとって回収したいという計算高くなったりするので、この効果があらわれることとなってくるのです。

日常に潜むサンクコスト、コンコルド効果の例

こういったもったいない、損をしたくないという心理からあらわれるサンクコスト、コンコルド効果は日常生活に色々な場面であらわれることとなります。

その例を一通り見てみましょう!!

1 面白くない、つまらないと感じた映画を観る時

映画館

例えば、映画館を例に出してみましょう。
あなたは、ある映画を観に映画館に来ています。

チケット代に1700円を払って、ポップコーンなどのお菓子も買って2000円以上のお金を使いました。

楽しみに映画を観始めたものの、その映画があまりにつまらなくて、退屈すぎる内容でした。

その映画をつまらない、退屈過ぎると感じたのだったら、その映画を観なければいいと判断して、映画館を後にすると思いますが、
このときにサンクコスト、コンコルド効果が働いて、
「今出たらもったいない。2000円もお金払ったんだもんな。」
という心理になってしまいます。
そのため、大抵の人は、映画をみるためにかけた金額を、映画を観ないという選択肢にして映画館を出てしまったらもったいない!と考えて、

それがたとえどんなにつまらない内容のものだったとしても、最後まで映画館にい続けることになります。

これはもし、タダでみることのできた映画だったら、つまらないと感じたときに映画館から出ていく人は、2000円という金額を払った人よりも多くなると思います。

あらかじめ金額を払った人がつまらないのに最後まで観続けてしまうのは、
お金を前もって払っているので、最後までみないともったいないという感情が働いて、最後までみることでその金額を回収しようと考えてしまうからなんです。

2 スマホゲームなどのガチャの課金

スマホを持つ女性

今若者に人気なスマホなどで遊べるゲーム、これには課金ガチャというものがあります。

この課金ガチャ、基本的に自分の出てほしいものがそのまま出てくることはありません。
ランダムにアイテムなどが出てきて、何度も同じものがでてきたりすることがあると思います。

この課金ガチャにも心理学、行動経済学のサンクコスト、コンコルド効果を利用しているんです。

基本的に、お金を払ってガチャをすることによって、
「途中で終われない」「今まで大量のお金を投資してきたから、全部のアイテムを集めるまでガチャをやりたい!」という心理が働きます。

このような「簡単にガチャをとめられなくする」効果を巧みに利用しているのです。

特に親に支払いをしてもらう未成年などはこの課金ガチャに大量のお金を払って問題になっているケースもあります。

 

ギャンブルにおけるサンクコストの効果

ギャンブルにもサンクコスト効果、コンコルド効果は利用されています。

「今のままでやめられない」「ここでやめたらつぎ込んだ金額がもったいない!」という心理を利用しているのです。

 

例えばパチンコやスロットで、すでに2万円損している状態だとします。

「2万円もつぎこんでいるのに、今ここでやめたらこのつぎこんだ2万円がもったいない!
「あと少しお金使えば、きっと取り返せる!」と根拠のない考えが頭に浮かんでやめられなくなってしまうのです。

結果的に、途中で終われば2万円で済んだものの、サンクコスト効果が働いて、結果的に3万、4万の損失になってしまうときがあります。

ギャンブルは特にサンクコスト、コンコルド効果が悪く働きやすいです。
最初はちょっとだけと思っていても、この効果が働いて「あと、もう少し」「もう少しで回収できる!」と根拠のない考えが働いてしまいます。

食べ放題、飲み放題などのサンクコスト!

3時間3000円で食べ放題のお店があったとします。3000円を払って、自分に必要な分だけ食べればいいのですが、

最初に3000円という金額を投資していることで、「元をとらなきゃ!」という感情がはたらいて、お腹がいっぱいにもかかわらず、食べすぎてしま気持ち悪くなってしまうといったことも起こります。

~放題は楽しむためにつくられたものなのに、自分を苦しめてまでもとを取ろうと言う考えでは、せっかく楽しむために来ているのに面白くない
ですよね?

1回ではなかなか取れないUFOキャッチャーに潜む心理

1回100円、200円などのUFOキャッチャー、誰しも子供のときにやったことはあるのではないでしょうか?

こんなUFOキャッチャーにもこの効果が使われています。

基本的にUFOキャッチャーは一回で取れるように物を置いていません。

その裏にはサンクコスト効果を利用してUFOキャッチャーになるべくお金を使ってほしいという狙いからきています。

基本的にどの商品も数回以上お金を費やして取ることのできるシステムになっています。
UFOキャッチャーをしているうちに、「金額を使ったから、これは絶対とってみせる!」とか「あとすこしで絶対取れる!」といった気持ちになっていき、結果的に数千円使ってしまうといった感じです。

私も中学生の時にUFOキャッチャーにハマって、なかなか取れない商品を「あともう少しお金を使ったら取れるはず!」と思い込んで少ないお小遣いの中からお金をつぎ込んでいたものです。^^;

仕事の転職におけるサンクコスト効果による心理

ビジネスマン

今の仕事を辞めて、転職をしよう!と思っているものの、なかなか前に進めず今の会社を辞める決心がつかないときにも、この効果は働いています。


「今の仕事をここまで必死に頑張ってきたし」「時間も労力も費やしてきたのだから」という考えになってしまいます。

ずるずる自分の意見をはっきりさせないでいても、良い結果にはなりません。
ある程度年をとって、「あのとき思い切って仕事をやめて、自分の望んでた転職をすればよかった」と思わないためにも、はっきりとした自分の意思をもつことが大事です。

恋愛にもみられるサンクコスト効果!

落ち込む女性

基本的に、

付き合っている相手などにお金や時間をつぎこめばつぎこむほど、その相手と別れづらくなる
ということがおこります。
片思いの場合にもこの現象はおこります。

たとえば、お付き合いしている女性がいたとして、彼女に会うたびにプレゼントをあげていたりお金や時間を彼女につぎこんだとします。

ですが、最近になって彼女の嫌な面が見えるようになってきます。

そんな彼女と一緒にいるべきかどうか考えても、付き合った当初から今まで、彼女にさんざんごちそうしたり、プレゼントあげたり彼女にお金と時間を費やしてきた。
ここで別れるなんて!と思いがちになってしまうのです。

また、女性の場合長年付き合っている彼氏がいますが、彼はお金にルーズで彼女が彼の代わりにほとんど支払っています。
お金も時間も彼のために長い間つくしてきました。
ですが、彼は結婚のことも真剣に考えてはいないようです。

冷静になって考えれば、彼女はそんなお金にだらしない男とは別れるべきです。ですが彼女は別れるということを考えると、ある考えが浮かんできます。

「今まで長い間、彼にお金はもちろん、時間もたくさんつぎこんだ。
ここまできて別れていいの?私?そんなことしたら私の彼に捧げた時間とお金はどうなるの?もう少し彼といるべきよ。」

と結局その彼と別れるのではなく、そんな彼とまだ付き合うことを決めてしまうこともあります。

ビジネスにおけるサンクコストを利用した巧みな手法!

分冊百科「デアゴスティーニ」におけるサンクコスト効果の心理

ビジネスにおいてもこの効果を巧みに使っています。

商品を販売するときなのですが、


皆さんは「デアゴスティーニ」をご存知ですか?

このデアゴスティーニは、一回でまとめてではなく、少しずつ分けられて一個のものを買うというしくみになっています。
つまり分冊百科です!

これらの商品は完成させるために、1年以上かけてわけられて販売されます。

この販売方法が、購買者に「最初から買い続けているのだから、ここで買うのをやめてしまったらもったいない!」というサンクコスト効果の心理が働くことによって、商品の購入をすることになるんですね。

また、前回の記事で紹介したシンデレラ効果、つまりツァイガルニク効果も利用して、「最後まで完成させなきゃ!」という気持ちを購入者に働かせているんです!

 

www.rin-world.com

「次回来店で〇〇円引き」という券

みなさんは飲食店などを利用したときに、またスーパーを利用したときに
「次回来店で〇〇円引き」になる券を店員さんからもらったことはありますか?

実はあの〇〇引きと安くなる券もサンクコスト効果を巧みに利用しています。

この券をもらったことによって、その引かれる差額がすでに入手した自分のお金となっています。
そのため、このお金を使わないと損をしてしまう、回収しなきゃ!という心理が働いて、お役さんに来店させるという作戦です。

 

サンクコスト、コンコルド効果にかからないための方法!

分かれ道

上で紹介したように、日常生活でサンクコスト効果を利用しているところはたくさんあります。
これらの効果を知って、どんな機会にそういった心理になりやすいのかみなさんは理解できたと思います。
次は、この効果にかからないために、どういった対処ができるか考えてみましょう!

「もったいない」が決して良いことばかりではないことを理解して、「損切り」の決断をしよう!

タイトルにもなっていますが、この「もったいない」という考えは昔から日本人の美徳として考えられてきて、基本的にもったいない精神を持ち続けるのはよいことだと考えられています。
この考えはもちろん、ものを無駄にせず、一つのものを大切に長く使うという意味では良い考えです。

ですが、上で紹介したような状況のときに、この「もったいない」精神を出してしまうと結果的に自分が損をしてしまう状況に陥りやすいのです。

これに陥らないためには、

感情的に考えないで、冷静になって損をしていることに気づいて、損切りをすることです。
今まで投資してきた時間やお金ばかりに目がいってしまって、だらだらとずっと続行してしまっては、結果的にもっと損をすることになります。

そのために、自分で冷静になって

 

「あれ?もしかしてサンクコスト効果の心理になってるのでは?」



と自分で一旦立ち止まって考えることが大事です。

「もったいないから」という感情が自分の中で働いていたら、この心理効果を思い出すことです。

損切りをしても、それまでに費やしてきた埋没費用は決して無駄にはならない!と考えること

途中で損切りをすることで、それまでにかけてきたお金や時間は無駄になるかもしれません。

ですが、考えてみてください。
そこで途中で終わったとしても、
今まで投資してきた時間やお金はあなたにとって決して無駄にはなりません。

むしろこの失敗をずるずると引きずるのではなく、次にいかすことが大事です。

だらだらと続行して、実際にあったコンコルドの開発結果にならないためにも、スパッと損切りをして次に生かしていくという考えや行動が大切です。


まとめ

どうでしたか?

サンクコスト、コンコルド効果は日常のあらゆるところで使われています。

こういった心理を理解することで、賢く正しく決断をすることができるようになります。

「もったいないしなあ」「せっかくここまでやってきたのになあ」と考えるようになったらこの効果を思い出して、思い切って損切りして次にいかすということをしてみてください!

 

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